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プロバイオティクス
2013年11月01日
日曜日に動物病院へ行ってきました。
わが家のバーニーズの体調が悪く、検査のための受診です。
その際、待合室に置かれた「お口の雑菌は、全身の問題です。」と書かれたパンフレットに気がつきました。
なんと、ペットの口腔内用プロバイオティクスのパンフレットだったのです。ペット用のタブレットがあるというのは初めて知りました。
プロバイオティクスは、生体に良いとされる善玉菌を補給し、腸内常在菌のバランスを整えることによって健康状態を保つことを目的としています。
口腔内にも多種多様な細菌が常在していますが、人によって菌種の構成や量は異なります。
近年、腸内と同様に口腔内にもプロバイオティクスが用いられるようになり、ラクトバチルス・サリバリウスや、ラクトバチルス・ロイテリという乳酸菌をプロバイオティクスとしたタブレットも製品化されています。
これらを摂取することで歯周病菌等の悪玉菌を減らそうというものです。
一般的に細菌感染に対しては抗生剤(抗菌剤)が用いられますが、その欠点として、体内の善玉菌までも一緒に減らしてしまうことや、長期使用による耐性菌の出現リスクなどがあります。
感染治療ではなく、体内の細菌叢を改善するという目的であれば、
より体に優しいアプローチとしてプロバイオティクスは良い選択だと思います。
ところで、人獣共通感染症(ズーノーシス)という言葉をご存知でしょうか?
文字通り、人と他の動物に共通して起こる感染症のことで、実は歯周病も犬と人の間における人獣共通感染症である可能性が示唆されています。
(「人獣共通感染症としての犬歯周病に関する研究」
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/23658256.ja.html)
歯周病細菌のリスクは、生活を共にする家族間で似た傾向にあります。
そのため、時には家族全員に対する歯周病処置を考慮しなければならないケースもありますが、ペットの犬と密接な生活をおくっている方は、さらに犬を含めた歯周病治療が必須ということになるかもしれません。
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