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書籍刊行しました
2020年11月05日
先日、私も共著者として執筆に参加した書籍が出版されました。
「低侵襲な歯周治療の実践 」というタイトルの歯科医師向けの専門書です。
この本は、歯周病を治療するにあたって「いかに患者さんの負担を軽減するか?」ということがメインテーマになっています。<br>どのような疾患であれ、治療を受ける立場では、できるだけ体に負担がかからない治療法を選びたいと思うのではないでしょうか。<br>また、高齢化社会を迎え、高齢の歯周病患者が増加しているという側面においても、このようなアプローチは重要性を増していると言えます。
この本の中で私は「腸内細菌」についての項目を担当しました。<br>歯周病と腸内細菌がどのような関係があるのか?と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、以前からこのブログでも取り上げていますように、歯周病菌が腸内細菌へ影響を与え、それによって体の様々な器官の疾患の原因にもなっているということがわかってきています。<br>腸内細菌は免疫力を保つ上でも非常に重要な役割をしており、歯周病治療によってそれに影響を与える可能性のある歯周病菌を抑制するということはとても重要なことです。<br>どんな病気に対しても、いかに優れた治療方法や薬を用いても体の免疫力に異常があっては、その有効性は十分に発揮できません。逆に免疫力が十分に発揮できれば、感染症に対しての治療や投薬は最小限度で済むでしょう。<br>このような背景から、歯周病治療においても必要最低限の治療で最大の効果を目指すための体の環境づくりの一つとして腸内細菌を整えることの重要性を取り上げました。