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統計ミーティング
2013年09月21日
私も使用しているSTATAというアメリカの統計ソフトユーザーを対象とした勉強会です。
STATAは世界的に様々な分野で使われている優れた統計ソフトですが、
日本での使用率はまだそれほど高くありません。
今回のユーザー会は、日本開催の第1回目となります。
参加者は、経済学、社会心理学、医学、数学、と幅広い専門分野にわたっていました。
一例として、早稲田大学大学院ファイナンス研究科と金融庁監督局の共同研究による
企業倒産リスクについての研究発表がありました。
今まで用いられてきたリスク指標では問題無いと判断されて銀行から融資を受けた企業でも、
その後数カ月で倒産してしまうケースがあるそうです。
そこで、企業の経営状態をさらに正確に把握するための指標が必要になり、
そのためにはどのような解析を行い、どのような統計モデルを作成すると良いのか?
という内容の発表でした。
余談ですが、早稲田の教授が
「銀行は晴れの日に傘を貸して雨の日に傘を取り上げる。」
という例え話を取り上げていました。
最近人気のTVドラマ「半沢直樹」にも同様のセリフが出てきましたが、
実際にこういう場で聞くとひじょうにリアルに感じます。
話を戻しましょう。
なぜこのような金融の世界のことが医学の臨床研究に役立つのでしょう?
実は、企業の倒産というイベントを疾病の発症と読み替えれば、
それを予測するという統計学的手法にさほど違いはないからです。
私が長期にわたって研究を続けている“歯周病の発症および進行のリスク予測”を
考える上でも参考になります。
他にも普段聞けないような他分野の講演を聴くことができ、とても刺激になりました。
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眼抗加齢医学研究会
2013年09月19日
9月は学会シーズンです。
この時期には様々な分野の学会や講習会が開催されます。
日曜日に、眼抗加齢医学研究会の講習会に参加してきました。
眼?と不思議に思われるかもしれませんね。
私の所属する日本抗加齢医学会は、その下部組織として、
分科会と呼ばれる専門性の高いいくつかの研究会を持っています。
(日本抗加齢医学会ホームページ http://www.anti-aging.gr.jp)
分科会には、眼抗加齢医学研究会の他にも、抗加齢歯科医学研究会や脳心血管抗加齢研究会など、
また、「見た目のアンチエイジング研究会」というちょっとユニークなネーミングの研究会もあります。
私は日本抗加齢医学会の専門医資格を取得していますが、
5年に一度の資格更新のためには学会の総会や分科会の講習会に参加して一定の単位を取らなくてはなりません。
抗加齢医学会は歯科だけの学会ではなく、医科の様々な分野から成り立っていますので、
自分の専門以外の研究会に参加しても単位が認められます。
私も抗加齢医学の専門医として幅広い知識を身につける必要性を感じており、
他科の研究会にも積極的に参加しようと思いました。
人の体はパーツ毎に独立して機能しているわけではありません。
歯科医師といえども、口腔内だけではなく、
専門分野以外の知識も積極的に身につける必要があると思います。
実際に、全く畑違いと思われる分野でも臨床を行う上で重要なヒントになることもあります。
今回の講演では、サーカディアンリズムとブルーライトの話が興味深いものでした。
サーカディアンリズムとは、約24時間周期の体のリズムのことをいいます。
ブルーライトは、紫外線に近い約400ナノメートル前後の波長の光のことで、
パソコンやスマートフォンの画面などLEDを使用したディスプレイから発せられます。
ブルーライトを浴びると、メラトニンという睡眠に関係するホルモンが抑制されるため、
就寝前にパソコンやスマートフォンの画面を見すぎると眠れなくなり、サーカディアンリズムが狂ってしまうということでした。
そのことが、体に様々な悪影響を及ぼします。
これらのことは、眼科専門医が参加するブルーライト研究会のホームページにも
詳しく書かれています。
(http://blue-light.biz)
現代の環境では、ブルーライトを全く浴びずに生活するのは難しいかもしれません。
よく見ると、私のベッドサイドの読書灯もLEDであることに気づきました。
今回の話を聞いた後では、このライトで就寝前に読書するのはどうなんだろう?
とちょっと心配になりました。
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チームバチスタ
2013年08月22日
作家で現役の医師でもある海堂尊氏の講演を聞く機会がありました。
氏の体験や著作を通して、日本の医療の現状をわかりやすく解説されました。
講演の内容もたいへん興味深いものでしたが、
実は、それよりも講演の最後に質疑応答に立った一人の女子高校生が強く印象に残っています。
その高校生曰く、
「“チームバチスタの栄光”を読んで医師になりたいと思いました。
自分には医療にたずさわりたいという強い気持ちがあります。
ただ、自分は勉強がそれほどできるわけではなく、優秀な学生ではありません。
このような私が医師を目指すことは社会的に許されるのでしょうか?
もっと勉強のできる人が医師になるべきではないかとも思ってしまいます。」
と、概ねそのような内容でした。
文章にするとなんだかとてもあっさりした感じですが、
実際には、本人の真剣な思いが本当に伝わってくるような話し方でした。
私が驚かされたのは、彼女の医療に対する視点と堂々とした発言態度です。
何百人もいる聴衆の中で臆することもなく堂々とそのような発言ができることは、
自分が高校生の時のことを考えるととても信じられません。
彼女は、社会的な有益性という視点から自分の行動を評価しようとしており、
自分個人の進路をもっと大きな立ち位置から俯瞰しています。
高校生にして自らこのような考え方を持てるのはスゴいと感心しました。
その質問に対して海堂氏は、
「君のような人が医師を目指すべきです。医療現場の人が聞いたら涙します。」
と答えていました。
私も同感です。
このようなシーンを目の当たりにすると、
海堂氏の小説は単なるエンターテイメントというだけではなく、
若い人に医療を志す強いモチベーションを与えることによって将来有望な医療人を発掘する、という役割も
担っているように感じます。
私は歯科医師になって20年を過ぎましたが、
医師にとって医療に対するモチベーションがいかに重要か、ということを再認識しています。
心の入らない技術はいつか破綻します。
質問に立ったその高校生には、高い志を持った医師を目指していただきたいと切に思います。
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休診のお知らせ
2013年08月10日
8月12日~18日は夏期休暇のため休診とさせていただきます。
8月19日(月)より通常の診療となります。
皆様にはご迷惑おかけ致しますが、宜しくお願い致します。
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夏バテ
2013年08月05日
ここ最近、朝方は少し涼しいかなと感じる日もありましたが、 やはり日中の暑さはこたえます。
わが家のバーニーズマウンテンドッグ、ブラッキーも夏バテ気味。 ぐでぐでになってます。
体調管理には気をつけましょう。
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サマーフェスティバル
2013年07月27日
先週末、世田谷通り共和会商店街のサマーフェスティバルが開催されました。
原井デンタルオフィスのスタッフも2名、お手伝いとして参加させていただきました。
やっぱりお祭りって楽しいですね。
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恐竜の歯
2013年07月19日
ディプロドクスとカマラサウルスという草食恐竜は、
1〜2か月に一度、歯が生え替わっていた、という研究報告がありました。
(参考)PLOS ONE : 詳しくはこちら。
このように、一生の間に何度も歯が生え変わる性質を多生歯性(たせいしせい)といい、サメなどが同じような特徴を持っています。
ヒトは乳歯から永久歯へ一度だけ生え替わる二生歯性です。
もしヒトが多生歯性だったら歯科治療も大きく変わります。
トラブルのある歯は抜歯して終わり、ということになってしまいそうですね。
そもそも歯医者がいらなくなるということも考えられますが。
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盆踊り
2013年07月11日
少し早いですが、
すでにJR恵比寿駅前では盆踊り大会の準備が進められています。
私もちょっと前までは子供を連れてよく行っていました。
恵比寿の盆踊りは、サンバ調の曲にオリジナルの振り付けが入ったり、とても盛り上がります。
原井デンタルオフィスのある世田谷通り共和会商店街でも、
7/20 (土)、21 (日)の二日間、サマーフェスティバルが行われます。
詳細はこちらをご覧ください。
抽選会では当院からも景品を出す予定です。
ぜひ皆さんも参加してみて下さい。
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第13回日本抗加齢医学会総会
2013年07月04日
先週末の3日間、横浜でアンチエイジングの学会があり、
私は金曜日午後と日曜日に参加してきました。
学会には毎回テーマがありますが、
今回は「アンチエイジングでつながる医学 Share and Spread Anti-Aging Medicine」でした。
日本抗加齢医学会は、さまざまな医学分野の研究者や臨床医が参加するとても幅広い内容の学会です。
内科、外科をはじめとして、歯科、眼科、耳鼻科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、さらには東洋医学まで、
実に多くの専門医が参加しています。
これらの異なる分野を横断して医療を共有していこうというのが今回のテーマの主旨です。
今回も興味深い内容の講演やシンポジウムがたくさんあり、どの会場へ行こうか悩んでしまうほどでした。
私が特に印象に残ったのは、
「次世代の医療を考える 機能性医学と抗加齢医学」と、
「長寿遺伝子研究のいま」というシンポジウムです。
一つ目のタイトルにある“機能性医学”という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、これは、高血圧や糖尿病、アレルギー、
腰痛、肩こりなどの慢性疾患に対して、対症療法ではなく根本治療を目指そうという医療です。
慢性疾患は様々な要因が複雑に絡み合って発症、進行していきます。
そのような疾患に対しては一律の治療ということではなく、もっと個別化した治療が必要になります。
それには、遺伝的および環境的背景の分析から、疾患のある臓器のみならず、
全身的な生理的要因の相互作用を考慮した病気の理解が必要です。
また、“疾病の治療”ではなく“患者の治療”である、ということや、“病気がない状態”が“健康”ではない、ということを
考慮することも機能性医学の大切な要素であることがシンポジストの医師から語られました。
日本では38兆円近い医療費のほぼ80%が慢性疾患への対症療法に終始しているという報告があり、
その現状を考えると、現在ではまだまだ慢性疾患への根本的な対策が行われているとは言い難い状況であると思われます。
私は、2009年の日本歯周病学会で「歯周病発症に与える患者間の個体差の影響に関する考察」というタイトルで、
個人差を強調した内容の研究発表をしています。
この当時、まだ私には「機能性医学」という考えはありませんでしたが、
歯周病という慢性疾患に対して、さらに個別化した診断と治療の必要性を感じていました。
一見同じような条件 (年齢や性別、歯磨きの仕方、生活習慣、定期検診もしているなど多項目) の歯周病患者でも、
その発症および進行状況、治療後の再発などに大きな違いが認められる事があり、
時にはそれらを正確に予測、診断することが困難である、という経験があったからです。
「機能性医学」という考え方は、“病気”ではなく“人”を診るという臨床的立場から導かれるのは必然であるように思われます。
[世田谷区三軒茶屋の歯医者なら『原井デンタルオフィス』]
ホワイトニングキャンペーン
2013年06月20日
6月24日(月)からホワイトニングキャンペーンを始めます。
この機会にぜひ白い歯を手に入れて下さい。
詳細はこちら!
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