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101年目のロバート・キャパ
2014年04月02日
「101年目のロバート・キャパ」という写真展を見に行ってきました。
キャパと言えば、「崩れ落ちる兵士」で知られるように、戦場カメラマンとして有名ですが、
今回の展示は“カリスマカメラマンキャパ”ではなく、“魅力あふれる人としてのキャパ”というコンセプトを前面に出していました。
キャパの写真はモノクロにもかかわらず、カラー写真よりもリアリティを感じさせます。
色という情報を補うかのように想像力が働くのです。
キャパは戦場写真の他にも多くの人物写真を撮影しています。
ヘミングウェイと彼の息子が桟橋の上で寄り添っている写真が印象的でした。
釣りの途中なのでしょうか。
ヘミングウェイの穏やかな表情と男の子の笑顔に二人の関係が良く現れているように思えました。
このような写真は、撮影者と被写体(被撮影者)の関係も重要です。
お互いを自然に受け入れていなければこのような写真は撮れないはずです。
キャパとヘミングウェイの深い友情が感じられます。
この写真を見て、私は自分と息子のことを想像してしまいました。
私にとって、ある意味、理想的な親子関係をそこに見た気がしたのです。
ピカソやマティス、スタインベック、そしてかつての恋人イングリッド・バーグマンの写真も魅力あふれるものでした。
キャパという人そのものが映像のスパイスとして表現されているのかもしれません。
優れた写真は人の想像力を喚起します。
今回はそのことを実感しました。
[世田谷区三軒茶屋の歯医者なら『原井デンタルオフィス』]
FGF-2
2014年03月18日
先日放送されたNHKニュースウオッチ9で、再生医療が取り上げられていました。
その中で、“FGF-2”という特殊な薬剤が紹介されました。
日本語では、“塩基性線維芽細胞増殖因子”と言います。
ちょっと舌を咬みそうな長い名前ですね。
このFGF-2は体の組織を再生する能力がひじょうに高く、
様々な治療への応用が期待されています。
歯科の分野では歯周病。
歯周病は歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてなくなってしまう病気です。
その歯槽骨をFGF-2で再生させようという研究が進んでいます。
他にも歯槽骨を再生させる薬剤はすでに臨床応用されていますが、
FGF-2はさらにその能力が高いと思われます。
日本国内では、大阪大学を中心に全国の大学歯学部が共同研究を実施し、2012年に「歯周炎罹患歯に対するFGF-2投与の長期的効果および安全性の検討」というタイトルの論文を日本歯周病学会誌に掲載しています。
私もFGF-2に大きな期待を寄せています。
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マウスピースの威力
2014年02月06日
2月4日の朝日新聞にマウスピースに関する記事が掲載されていました。
ソチ五輪モーグル代表の遠藤尚、西伸幸、星野純子の各選手が大会でマウスピースを使用するそうです。
2006年トリノ五輪以降、モーグル代表選手の半数が使用しており、結果も上々、導入のきっかけは、けがの予防だったとか。
長野五輪のスピードスケート金メダリスト清水宏保選手もマウスピースを使用して世界記録更新の経験があるということです。
ただ、清水選手の場合、呼吸の関係で使用を止めてしまったそうです。
確かに、全てのスポーツ選手に同じようにマウスピースが必須ということではないと思いますが、スポーツそれぞれの特性を考慮した使い方をすればパフォーマンスは向上すると思います。
以下、記事に記載されている日本オリンピック委員会強化スタッフの石上恵一東京歯科大学教授のお話です。
結局、かみ合わせが悪いと十分な筋力が発揮できない可能性があるということです。
原井デンタルオフィスでは、スポーツ用品メーカーであるアンダーアーマー社との契約の下、スポーツ専用のマウスピース「アーマーバイト」を制作する事ができます。
(さらに詳しくご覧になりたい方はこちらをごらんください。)
ご興味のある方はお問い合わせ下さい。
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アルペンスキー
2014年02月05日
いよいよソチ五輪開幕です。
今回は、スキージャンプやフィギュアスケートなどの競技でメダル獲得が期待されていますが、私としてはアルペンスキーを楽しみにしています。
ただ、トリノ五輪で4位入賞の皆川賢太郎が引退し、調子の上がっていた湯浅直樹が直前の大会で骨折と、残念な事が重なってしまいました。
ここはぜひ、残る佐々木明選手にがんばってもらいたいです。
アルペンスキーにもいくつか種目があって、
日本人選手は主に技術系のスラローム(回転)に参加しています。
実は、個人的にはスピード系のダウンヒル(滑降)が好きなのですが、
ここ最近、日本からはワールドカップを含めてこの種目に参加選手はいません。
日本では滑降の練習ができるスキー場があまりないせいでしょうか?
スキー人口の減少も要因の一つかもしれません。
スキー場へ行っても、スキーヤーの年代が、私と同じ40代以上とその子供たちという世代が多いように感じます。
20代、30代は明らかに少数派。
その世代はやはりスノーボードでしょう。
競技人口そのものが少なければいろいろチャレンジしてみようという人も出てきにくいですよね。
さらに、スキーというスポーツ自体の多様化。
一昔前、スキーは基礎かアルペン競技かに二分できましたが、
今では、モーグル、スキークロスなどのフリースタイルも盛んになっています。
現代の感性にはアルペンよりフリースタイルが合うのかもしれません。
スター選手が現れると状況も変わると思うのですが、
日本にも、カイザー(皇帝)と称されたフランツクラマーや
あらゆる種目で強さを見せたオールラウンダーのピルミンツルブリッゲンのようなスター性ある滑降選手が現れないかなと願っています。
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糖尿病と歯周病の気になる関係
2014年01月28日
昨年末、ある論文が米医師会雑誌(JAMA)に掲載されました。
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1790896
“The Effect of Nonsurgical Periodontal Therapy on Hemoglobin A1c Levels in Persons With Type 2 Diabetes and Chronic Periodontitis”
というタイトルで、2型糖尿病患者に対して歯周病治療を行った場合のHbA1cの変化を調べたものです。
この論文は「非外科的な歯周病治療によってHbA1cの改善は認められない」と結論付けています。
JAMAのような世界的有力誌にこのような論文が掲載されると、すぐに他のメディアでも取り上げられるため、
「なんだ、糖尿病に歯周病治療は意味が無いのか、、、。」
と糖尿病の患者さんにもがっかりされてしまいそうです。
私も、「えっ!今まで多くの方にさんざん説明してきた事が否定されてしまうの?」とあわててしまいました。
が、しかし、何事もその中身を吟味しなければなりません。
どうやらこの論文の場合、歯周治療の効果が現れにくい条件の患者が研究対象として多く含まれているようです。
(比較的症状が軽いとか、糖尿病の治療をすでに受けているとか、です)
ですので、糖尿病に対して歯周病治療が効果無しと断定するには若干(多々?)問題があるのではないかと思います。
この辺りをきちんとフェアに判断する必要があります。
このような研究結果に注意しながらも、やはり今後も、臨床では糖尿病に対する歯周病治療の重要性についてはお話ししていきたいと思います。
[世田谷区三軒茶屋の歯医者なら『原井デンタルオフィス』]
新年あけましておめでとうございます。
2014年01月06日
さあ新しい年です。
少々お正月ボケもありましたが今年もシャキッとスタートしたいと思います。
年末は、NHK紅白の後、ジャニーズのカウントダウンライブを見ながらの年越しでした。
ここ数年このパターンが続いています。
カウントダウン後の“ハッピーニューイヤー”のかけ声に続き、キンキキッズの堂本光一君が“ハッピーバースデー”の祝福を受けます。
私が誕生日を知る唯一の芸能人になりました。
年が明けて1日からは家族で長野にスキーへ行きました。
北海道育ちのため、お正月はやはり雪があると落ち着きます。
ピンと張った冷たい空気に触れ、白く飾られた樹氷を見るといつも懐かしさを覚えます。
遠くに望む北アルプスの峰々もとてもきれいでした。
心身のリフレッシュは仕事の活力にもなります。
今年も皆様に愛される歯科医院を目指します!
[世田谷区三軒茶屋の歯医者なら『原井デンタルオフィス』]