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クリスマス
2013年12月14日
もうすぐクリスマスですね。
街中華やかな雰囲気になってきました。
原井デンタルオフィスもほんのちょっとクリスマスバージョンになっています。
[世田谷区三軒茶屋の歯医者なら『原井デンタルオフィス』]
歯磨きと心臓
2013年11月27日
HealthDay Japanに歯周病と心臓病に関する興味深い記事が掲載されました。 (詳しくはこちらをご覧ください。)
健康な歯肉は心臓に良い――こんな研究結果が、「Journal of the American Heart Association」オンライン版に10月28日掲載された。
米コロンビア大学メールマン公衆衛生学部疫学准教授のMoise Desvarieux氏らの研究。
研究の結果、歯肉の健康が改善すると、動脈でのプラーク形成が遅くなることが判明した。
この動脈の狭窄はアテローム性動脈硬化症と呼ばれ、心疾患、脳卒中、死亡の主要な危険因子。
今回の研究の被験者は、歯肉の健康と頸動脈のプラーク形成を評価する検査を受けた成人420人。
約3年間の追跡調査で、歯肉の健康の改善と歯肉感染症(歯周病)に関連する細菌の割合の減少は、頸動脈でのプラーク蓄積速度の低下と関連していた。
Desvarieux氏は、
「アテローム性動脈硬化症は、歯周病と歯肉の細菌プロファイルの両方と並行して進行するため、 この結果は重要であり、
歯周の細菌プロファイルの修正が両疾患の予防または遅延に重要な役割を果たす可能性を示す最も直接的なエビデンス(科学的根拠)である」
と述べている。
動物試験では、歯周病関連の細菌がアテローム性動脈硬化症に関連する炎症を引き起こす可能性があることが示唆されている。
定期的な歯科受診と日々のオーラルケアにより、歯周病リスクが低下する可能性がある。(HealthDay News 11月4日)
この記事の元になった米国心臓病協会のジャーナルに掲載された論文はこちらです。
歯周病と全身疾患の関係性が徐々に明らかになってきています。
やはりお口の検診は大切です。
しばらく定期検診を受けていない方、今すぐ歯科医院へ行きましょう。
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日本シリーズ
2013年11月05日
もちろん日本シリーズ楽天対巨人。
ここ数年野球観戦から遠ざかっていた私ですが
今年は田中将大の超人的な活躍もありいつもの年よりも注目していました。
やはり緊張感あるゲームは面白い!
シリーズ第6戦、160球完投で負けたマー君が翌日の最終戦でまさかのリリーフ再登板、
胴上げ投手になるなんてまるで漫画のような展開にビックリ。
最近はサッカー派に傾いていましたが、
久しぶりに野球の醍醐味を味わいました。
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プロバイオティクス
2013年11月01日
日曜日に動物病院へ行ってきました。
わが家のバーニーズの体調が悪く、検査のための受診です。
その際、待合室に置かれた「お口の雑菌は、全身の問題です。」と書かれたパンフレットに気がつきました。
なんと、ペットの口腔内用プロバイオティクスのパンフレットだったのです。ペット用のタブレットがあるというのは初めて知りました。
プロバイオティクスは、生体に良いとされる善玉菌を補給し、腸内常在菌のバランスを整えることによって健康状態を保つことを目的としています。
口腔内にも多種多様な細菌が常在していますが、人によって菌種の構成や量は異なります。
近年、腸内と同様に口腔内にもプロバイオティクスが用いられるようになり、ラクトバチルス・サリバリウスや、ラクトバチルス・ロイテリという乳酸菌をプロバイオティクスとしたタブレットも製品化されています。
これらを摂取することで歯周病菌等の悪玉菌を減らそうというものです。
一般的に細菌感染に対しては抗生剤(抗菌剤)が用いられますが、その欠点として、体内の善玉菌までも一緒に減らしてしまうことや、長期使用による耐性菌の出現リスクなどがあります。
感染治療ではなく、体内の細菌叢を改善するという目的であれば、
より体に優しいアプローチとしてプロバイオティクスは良い選択だと思います。
ところで、人獣共通感染症(ズーノーシス)という言葉をご存知でしょうか?
文字通り、人と他の動物に共通して起こる感染症のことで、実は歯周病も犬と人の間における人獣共通感染症である可能性が示唆されています。
(「人獣共通感染症としての犬歯周病に関する研究」
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/23658256.ja.html)
歯周病細菌のリスクは、生活を共にする家族間で似た傾向にあります。
そのため、時には家族全員に対する歯周病処置を考慮しなければならないケースもありますが、ペットの犬と密接な生活をおくっている方は、さらに犬を含めた歯周病治療が必須ということになるかもしれません。
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アキレス腱強化
2013年10月19日
実は、私は3年前に左アキレス腱を切ってから、どうしても無意識に左足をかばうようになっていました。
それ以来、体の左右のバランスがおかしく、
たまに負傷した方と反対側のアキレス腱やふくらはぎが痛くなることがありました。
このままだと今度は右のアキレス腱を痛めてしまうのではないかと危機感を持ち、
専門家のアドバイスを受けようと思いました。
今までは、ストレッチでアキレス腱周囲の筋肉をほぐすことが第一だとばかり思っていましたが、
日頃あまり運動していない場合には、逆に筋肉を使って動かしてやることの方が必要と指摘されました。
つまり、ストレッチが必要なほど運動していません、ということです。
アキレス腱自体は鍛えることが困難ですので、
周囲の筋肉を強化し、加えて柔軟性をつけることでアキレス腱損傷の予防を図ろうということになりました。
つま先を階段のようなステップにのせて体重をかけ、ふくらはぎからアキレス腱にかけての部分をできるだけ伸ばすようにします。
次につま先立ちになるまで体を持ち上げます。
この運動を繰り返します。
10回も行うとつらくなってきました。
運動不足を痛感します。
他にも簡単にできるアキレス腱周囲の筋肉強化運動をいくつか教えてもらいました。
そのトレーナーのお話です。
「例えば、骨盤が歪んでいるからそれをまっすぐに治しましょう、というように体のパーツだけ見ていても意味がありません。
他のどこかにも問題があって、その歪みがあることで逆に全体としてバランスを取っているかもしれないのです。
ゆがんでいるように見える一部分だけを修正しようとすると、他の部分に予想外の影響を与えて新たなトラブルになる可能性があります。」
とても面白いと思いました。
以前、このブログの「眼抗加齢医学研究会」のところで、
「人の体はパーツ毎に独立して機能しているわけではありません。」
ということを書きましたが、専門は違っても同じことを考えているのですね。
私は、特に噛み合わせを診る時などに、このことを意識します。
どう見ても顎の位置がズレている、噛み合わせがおかしい、と思っても、
当の本人が全く気にせず何も問題無く日常生活をおくっている、ということがあります。
もちろん、自覚症状が出る前に処置が必要な場合も多くありますが、時には診断が難しく、
噛み合わせを修正すべきかどうかひじょうに悩むということもあります。
全身のバランスを診るということは簡単なことではありません。
ところで、
今回指導していただいたスポーツトレーナーの方は、
トップアスリートのサポートも担当しており、
昨年のロンドンオリンピックにもサポートメンバーとして参加されています。
解剖学から栄養学に至るまで豊富な知識と経験に裏打ちされた運動理論はとてもわかりやすくて説得力があり、
私も診療においてはそのような説明を心がけたいと思わされるほどでした。
問題は、運動を続けるという私のモチベーションです。
やはり、「継続は力なり」ですものね。
最後に念のため、東京オリンピック出場は目指していません。
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シュガーマン
2013年10月17日
と言っても、最近映画館へ行く余裕もないので、iTunes Storeでのレンタルです。
1970年代のアメリカ。
デビューしたものの全く売れずに消息を絶つミュージシャン。
しかし、なぜか彼のアルバムは南アメリカで爆発的にヒットし、そのアパルトヘイト社会を変革する契機ともなる。
そして現在、、、、、。
というような内容です。
2012年度アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞したそうです。
日本では3月に映画が公開されて話題になっていましたが、私は見る機会がなく、今になってしまいました。
久しぶりに画面にのめり込みました。
映画の作りも良かったのですが、やはり、ロドリゲスというミュージシャン自体の存在感が圧倒的でした。
ボブディランと対比されていましたが、私的には、
その独自な存在感はボブ・マーリーやジャニス・ジョプリンらとも通じるものを感じました。
それぞれ音楽性は違いますが、どのミュージシャンも、その匂い立つ何とも言えぬカリスマ性に引きつけられます。
声が発せられた瞬間、いきなり心をわしづかみにされるような感覚です。
もし二十代で聞いていたら、かなり“ハマって”いたかもしれません。
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2013抗加齢歯科医学研究会
2013年09月24日
先週から続いた学会と講習会参加の波はこれでやっと一段落です。
眼抗加齢医学研究会に始まり、統計講習会、日本歯周病学会、そして抗加齢歯科医学研究会と、
本当に内容の濃い一週間でした。
さて、抗加齢歯科医学研究会ですが、そのプログラムはバラエティに富んでおり、
解剖学のような基礎分野から、臨床分野ではインプラントの最前線、さらには医療コミュニケーションなど、
どれも興味深く聞くことができました。
その中でも特に注目したのは、免疫についての講演です。
免疫細胞の70%が腸管にあり、近年の研究から腸管は免疫を考える上で
重要な器官であることがわかってきました。
そして腸管を語る上で欠かせないのが腸内細菌。
腸内細菌は体の様々な細胞とかかわり合ってその環境を維持するのに役立っていて、
その刺激がないとメタボリックシンドロームになるという可能性も指摘されているそうです。
2010年にサイエンスという権威のある科学雑誌に論文が掲載されました。
大切なのは腸内細菌のバランスです。
悪玉菌が増えることによって免疫系への悪影響が懸念されます。
ヨーグルトや他の発酵食品を摂取することによって細菌叢を改善させることも考えられますが、
そもそも自分の腸内細菌がどういう状態なのかを知る必要があります。
今では簡単に腸内細菌を調べることが可能になりました。
実は、当医院でもつい先日この検査システムを取り入れました。
なぜ歯科で腸内細菌検査か?
歯周病治療をしていると、免疫機能に問題があることが疑われるケースに遭遇することがたまにあります。
そのような生体の内的要因に関しては、正直なところアプローチが難しく、
手をこまねいているしかありませんでした。
しかし、腸内細菌叢の改善が免疫能改善につながる可能性が少しでもあるのであれば、
歯周病の診断、治療の一助として一考の余地があると考えました。
もちろんそれで全てが解決するわけではありませんが、
腸内細菌叢を通して少しでも歯周病のバックグラウンドを改善しようという狙いです。
これまでおこなってきた口腔内の歯周病細菌検査や、その感染度を見る血清抗体価検査などに加え、
病態によっては腸内細菌叢もチェックすることで、より広い視点から歯周病にアプローチできる可能性があると思われます。
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2013秋季日本歯周病学会
2013年09月22日
今日は群馬県前橋市で日本歯周病学会が開催されました。
私が今回注目していた講演は、糖尿病および冠状動脈性心疾患と歯周病の関係についての報告です。
歯周病学会では、歯周病治療を通して全身の健康増進を図るということを目的として、
数年前に“ペリオドンタルメディシン委員会”を立ち上げました。
今回の講演は、これまでのペリオドンタルメディシン委員会の活動内容をまとめたものです。
私たち歯科医師は、日常的な臨床において糖尿病の方の歯周病が思うように改善しないということを
しばしば経験します。
糖尿病の改善なくして歯周病の改善は望めません。
今回の報告はこのような経験を科学的に裏付けるものとなっていました。
最近は、糖尿病専門医側でも糖尿病患者に歯科受診を勧めるようになってきており、
歯科治療が糖尿病改善のキーポイントになるというコンセンサスができつつあります。
糖尿病や歯周病のように、多様な要因が発症や進行に影響を与える疾病は、
その疾患だけを考えていては片手落ちになるでしょう。
医科と歯科の連携が今後益々重要になってくると思われます。
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統計ミーティング
2013年09月21日
私も使用しているSTATAというアメリカの統計ソフトユーザーを対象とした勉強会です。
STATAは世界的に様々な分野で使われている優れた統計ソフトですが、
日本での使用率はまだそれほど高くありません。
今回のユーザー会は、日本開催の第1回目となります。
参加者は、経済学、社会心理学、医学、数学、と幅広い専門分野にわたっていました。
一例として、早稲田大学大学院ファイナンス研究科と金融庁監督局の共同研究による
企業倒産リスクについての研究発表がありました。
今まで用いられてきたリスク指標では問題無いと判断されて銀行から融資を受けた企業でも、
その後数カ月で倒産してしまうケースがあるそうです。
そこで、企業の経営状態をさらに正確に把握するための指標が必要になり、
そのためにはどのような解析を行い、どのような統計モデルを作成すると良いのか?
という内容の発表でした。
余談ですが、早稲田の教授が
「銀行は晴れの日に傘を貸して雨の日に傘を取り上げる。」
という例え話を取り上げていました。
最近人気のTVドラマ「半沢直樹」にも同様のセリフが出てきましたが、
実際にこういう場で聞くとひじょうにリアルに感じます。
話を戻しましょう。
なぜこのような金融の世界のことが医学の臨床研究に役立つのでしょう?
実は、企業の倒産というイベントを疾病の発症と読み替えれば、
それを予測するという統計学的手法にさほど違いはないからです。
私が長期にわたって研究を続けている“歯周病の発症および進行のリスク予測”を
考える上でも参考になります。
他にも普段聞けないような他分野の講演を聴くことができ、とても刺激になりました。
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眼抗加齢医学研究会
2013年09月19日
9月は学会シーズンです。
この時期には様々な分野の学会や講習会が開催されます。
日曜日に、眼抗加齢医学研究会の講習会に参加してきました。
眼?と不思議に思われるかもしれませんね。
私の所属する日本抗加齢医学会は、その下部組織として、
分科会と呼ばれる専門性の高いいくつかの研究会を持っています。
(日本抗加齢医学会ホームページ http://www.anti-aging.gr.jp)
分科会には、眼抗加齢医学研究会の他にも、抗加齢歯科医学研究会や脳心血管抗加齢研究会など、
また、「見た目のアンチエイジング研究会」というちょっとユニークなネーミングの研究会もあります。
私は日本抗加齢医学会の専門医資格を取得していますが、
5年に一度の資格更新のためには学会の総会や分科会の講習会に参加して一定の単位を取らなくてはなりません。
抗加齢医学会は歯科だけの学会ではなく、医科の様々な分野から成り立っていますので、
自分の専門以外の研究会に参加しても単位が認められます。
私も抗加齢医学の専門医として幅広い知識を身につける必要性を感じており、
他科の研究会にも積極的に参加しようと思いました。
人の体はパーツ毎に独立して機能しているわけではありません。
歯科医師といえども、口腔内だけではなく、
専門分野以外の知識も積極的に身につける必要があると思います。
実際に、全く畑違いと思われる分野でも臨床を行う上で重要なヒントになることもあります。
今回の講演では、サーカディアンリズムとブルーライトの話が興味深いものでした。
サーカディアンリズムとは、約24時間周期の体のリズムのことをいいます。
ブルーライトは、紫外線に近い約400ナノメートル前後の波長の光のことで、
パソコンやスマートフォンの画面などLEDを使用したディスプレイから発せられます。
ブルーライトを浴びると、メラトニンという睡眠に関係するホルモンが抑制されるため、
就寝前にパソコンやスマートフォンの画面を見すぎると眠れなくなり、サーカディアンリズムが狂ってしまうということでした。
そのことが、体に様々な悪影響を及ぼします。
これらのことは、眼科専門医が参加するブルーライト研究会のホームページにも
詳しく書かれています。
(http://blue-light.biz)
現代の環境では、ブルーライトを全く浴びずに生活するのは難しいかもしれません。
よく見ると、私のベッドサイドの読書灯もLEDであることに気づきました。
今回の話を聞いた後では、このライトで就寝前に読書するのはどうなんだろう?
とちょっと心配になりました。
[世田谷区三軒茶屋の歯医者なら『原井デンタルオフィス』]